睡眠時無呼吸症候群とは睡眠中に10秒以上の無呼吸が一定の回数以上あることをいいます。
閉塞性の睡眠時無呼吸は、肥満により増えたのどの脂肪や、のどの筋肉がゆるんで落込んだ舌の付け根が空気の通り道を塞ぐことでおこります。特にあごの小さい方はもともと空気の通り道が狭いため少しの体重増加でも症状が出やすくなります。
睡眠時無呼吸があると熟睡できずに何度も目を覚ましたり昼に眠くなる事が多くなり、重度の睡眠時無呼吸があると交通事故をおこす危険性は4倍になるとも言われています。
2003年におきた新幹線運転士の居眠り事故の原因が睡眠時無呼吸症候群であったことを覚えている方も多いでしょう。また無呼吸があると心臓や血管に負担がかかるため、脳梗塞などの脳血管障害、心臓病などのリスクが3倍以上になり、突然死も増えることが知られています。
睡眠時無呼吸症候群の有無は自宅で検査機器を付けて一晩寝ることで調べることができます。治療には持続陽圧呼吸療法(CPAP)や手術を必要とする場合もありますが、マウスピースの装着や寝る時の体位指導で改善することもあります。
家族から不規則ないびきがあると言われたり、睡眠中息が止まっているなどと言われたことのある人はもちろん、夜間トイレに2回以上行く、読書やテレビを見ているときや渋滞中の車中などで強い眠気を覚えることの多い人などは是非医師に相談してみてください。
- 5月25日
- <村山健康便り>