当院理事長の祖父、田原淳はドイツ留学中の1906年、『Das Reitzleitungssystem des Saugetierherzens(哺乳動物心臓の刺激伝導系)』という著書にて心臓の鼓動をコントロールする刺激伝導系の存在を明らかにし、心臓の自然拍動のメカニズムを解明しました。
これを契機として心電図診断が確立し、不整脈、狭心症、心筋梗塞などの病気の早期発見が可能となるとともに、ペースメーカーの開発にもつながるなど、この研究は近代の心臓学の礎を築いたともいわれています。
田原の名前は心臓の房室結節と呼ばれる部位に“Tawara’s node”(田原の結節)として残っています。
当院は田原の住居跡に隣接した場所にあり、帰国後京都帝国 大学福岡医科大学(現・九州大学医学部)の助教授、 教授として勤務するようになってからはこの地より 毎朝大学へ通い、研究や教育を行っておりました。
当院玄関脇には田原の全身の像がたっておりますが、 当院を訪れる方々に少しでも 田原の業績を知っていただく きっかけになれば幸いです。
- 3月11日
- <田原淳について>