当院には福岡市在住の岩室順子(いわむろじゅんこ)さんが作ってくださったお人形が飾られています。松尾和則さん、セツ子さんご夫妻が毎月わざわざ当院にとどけてくださっています。いつもありがとうございます!
今月のお人形は『田植』です。
5月は日本の田園風景に特別な彩りを加える時期ですね。
今月のお人形たちも、懐かしい長閑な日本の暮らしを表現していて、来院される患者様たちも目を細くして鑑賞されています。
昔は田植えは手作業でした。『早乙女』と呼ばれる女性たちが苗籠を腰につけて作業をしていたそうです。昭和40年代から田植機が普及し始めると、手作業での田植えは減少し、早乙女たちの姿も少なくなりました。田植えの風景は大きく変わっているので、当時を知る方ににとっては、今月のお人形は郷愁を感じる作品なのでしょう。
田植えの苗の間を可愛らしく泳いでいる合鴨たち。合鴨は雑草や害虫を食べ、自然な形で農地を守ってくれるそうです。この農法は、化学肥料や農薬に頼らない持続可能な農業の一形態として注目されているそうですよ。ついばむ姿が可愛いですね。
この時期に日本の田舎を訪れると、今でも新緑の中で泳ぐ鯉のぼりと、青々とした苗が広がる水田の姿が、春の訪れとともに新しい命の息吹を感じさせてくれるでしょう。気持ちのよい今の季節に、都会の喧騒を離れて、自然の中でリフレッシュしたいものですね。
- 5月7日
- <今月のお人形紹介>