村山便り
- 村山内科・胃腸科(福岡天神)
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- PM2.5による健康被害ついて
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昨今話題のPM2.5とは大気中に浮遊している2.5μm以下の小さな粒子のことをいいます。
自然由来のものもありますが、今問題となっているのは主に工場からのばい煙や自動車の排気ガスが原因になっているものです。西日本の日本海側、特に福岡を含む北部九州では濃度が高い日が比較的多く、花粉、黄砂とともに健康に影響を与えるので注意が必要です。
2.5μmとは髪の毛の1/30程度のサイズで、花粉(スギ:30μm)や黄砂(4-7μm)よりも小さいため吸入すると肺の奥までとどいてしまいます。鼻、喉、気管、肺などについたこの微粒子は炎症を引き起こし喘息、アレルギー性鼻炎などを悪化させますが、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の有る方にはより影響が大きいと言われており特に注意が必要です。その他不整脈などの循環器系の病気とも因果関係が示されており、発がん性や小児・胎児の成長への影響も疑われています。
当たり前ですが、一番重要なのはPM2.5を吸い込まないこと。特に呼吸器疾患やアレルギー疾患のある方はPM2.5が多い日は外出を控えるのが望ましいでしょう。部屋の空気の入れ替えのために窓を開けるのも控えましょう。福岡市のホームページには予測情報が毎日掲載されています
(http://www.city.fukuoka.lg.jp/kankyo/k-hozen/life/kankyohozen/PM25information.html) 。
PM2.5濃度の高い日に外出する場合はマスクの着用が望まれます。最近は市販のマスクも用途に応じて選べるようになっていますが、その中でも「N95」とよばれるタイプがPM2.5、花粉、黄砂の防御には効果が期待できるでしょう。マスクは着用方法が悪いと十分な効果が得られませんので、隙間のないようしっかりと着用してください。