
村山内科・胃腸科 院長 村山通秋
「会議中に気づいたら居眠りしていた」「昼食後、どうしても眠くて仕事にならない」「十分寝たはずなのに、朝からすでに疲れている」——天神のクリニックで診察をしていると、こうした訴えを頻繁に耳にします。
原因として多くの方が思い浮かべるのは、仕事のストレスや睡眠不足です。しかし実際に調べてみると、睡眠時無呼吸症候群(SAS)が背景にあったというケースが少なくありません。
睡眠時無呼吸症候群とは
睡眠中に呼吸が止まる、あるいは非常に浅くなることを繰り返す病気です。
多くの場合、のどの筋肉がゆるんで気道が塞がれることで起こります(閉塞性SAS)。
代表的な症状は次のとおりです。
- 大きないびきをかく(パートナーや家族に指摘されることが多い)
- 日中に強い眠気がある、居眠りしてしまう
- 朝起きたとき頭が重い、すっきりしない
- 夜中に何度も目が覚める、トイレに行く
- 集中力・記憶力が落ちてきた気がする
- 起床時に口が渇いている
「いびきはあるけど、眠れているから大丈夫」とおっしゃる方がいます。しかし、呼吸が止まるたびに脳は覚醒し、深い眠りを妨げています。本人は眠っているつもりでも、身体はしっかり休めていないのです。
放置するとどうなるか
SASは「眠いだけ」の病気ではありません。
呼吸が止まるたびに血液中の酸素濃度が下がり、心臓や血管に慢性的な負荷がかかります。治療せずに放置すると、高血圧・不整脈・心筋梗塞・脳卒中のリスクが高まることが多くの研究で示されています。また、眠気による交通事故や労働災害との関連も報告されており、仕事上のパフォーマンス低下だけでなく、命に関わる問題です。
「たかがいびき」と軽く見ずに、気になる症状があれば一度相談していただきたいと思っています。
検査はどうやって受けるのか
自宅で行う簡易検査からスタートできます。
小さな機器を腹部に巻き、センサーを指先に装着して眠るだけです。持ち帰って自宅で一晩検査し、翌日機器を返却していただければ結果が出ます。入院は不要で、費用は保険適用で3割負担の場合、初診料と合わせて4,000円程度です。
結果をもとに、必要であればより詳しい検査(精密検査)や治療に進みます。
「まず調べてみたい」という段階のご相談でも構いません。
治療はどんなもの?
SASの治療の中心はCPAP(シーパップ)療法です。
専用のマスクを装着し、一定の空気圧をかけることで気道を開いた状態に保ちます。機器はレンタルで、月に一度受診して状態を確認します(費用は3割負担で月約5,000円程度)。
「マスクをして眠るなんて大変そう」——実は私自身もCPAPを使っている一人です。最初は違和感がありましたが、1週間ほどで慣れ、今では装着しないと眠れないくらいになりました。「CPAPを使わないと寝た気がしない」という患者さんの言葉は、私自身が実感していることでもあります。日中の眠気が改善すると、仕事への集中力も変わってくることを実感される方が多いです。
体重が多い方では、減量によって症状が改善するケースもあります。
マウスピースによる治療が適している場合は、歯科と連携することもあります。
こんな方はぜひ一度ご相談ください
- パートナーや家族にいびきを指摘されたことがある
- 昼間の眠気が強く、仕事や運転中に困ることがある
- 健診で「高血圧」「不整脈」を指摘されている
- 朝起きたとき、すっきりしないことが多い
- 夜中に何度も目が覚める
天神は昼間に多くのビジネスパーソンが集まるエリアです。「自分はただの寝不足だろう」と思い込んで、実はSASだったというケースは珍しくありません。
予約不要で平日18時まで受診いただけます。
検査器の数が限られているので、検査をご希望される方は前もってご連絡いただければ確実です。相談だけでも結構ですのでぜひお気軽に声をおかけください。
- 4月8日
- <院長コラム>











